[受験特集]看護学部入試のポイント
看護進学アドバイザーの小田泰之氏が入試のポイントを紹介!
2025年度 看護学部入試のポイント Vol.6
みなさんこんにちは。看護進学アドバイザーの小田です。 小論文・英語に引き続き最終回となる今回は国語と数学のポイントです。冬将軍の到来で日本海側を中心に積雪が観測されるとても寒い冬となっています。とりわけ入試を控えた受験生は健康管理に注意することが非常に大切です。新型コロナウイルスやインフルエンザの罹患(りかん)はもちろんのこと、風邪などひいて体調を崩すことのないよう常に受験を意識して日常生活を送ってください。
■国語
高等学校で必修である国語は現代の国語・言語文化となり、共通テストにおいては論理的な解釈ができ、高度な分析力を問う出題傾向は今まで通りでしょう。ただし私立大学や専門学校では国語の出題として現代の国語、言語文化(近代以降)のみの出題がほとんどです。学校により100字前後の論述問題を出題する専門学校もみかけられます。大学は勿論のこと専門学校も含め文法問題、ことわざや故事成語、ことばの知識、漢字、四字熟語、文学史などが独立問題としてよく出題されます。特に随筆、評論、小説では徹底的な演習をすることで論述、選択問題をしっかり正答させる力が必要です。国語が得意な人は、日頃から活字を読む習慣ができています。文章読解にはそれなりのセンスが必要となり、読書の量によります。もし国語が苦手なら、ぜひ新聞を読んでください。新聞(WEB版でもOK)は読解力が養成でき、面接や小論文で出題されそうな医療・社会問題など、知識の宝庫です。すぐに結果の出る科目ではないので、以下のポイントを押さえて早めに取りかかってください。
●わからない漢字や意味は、辞書を使ってノートに書き出すようにしましょう。
●国語便覧などで文学史の知識を頭に入れ、さらに四字熟語やことわざなど、ことばの知識を専門の問題集や参考書で頭に叩き込もう。
●新聞を読む習慣をつけて読解力アップ。同時に医療系テーマの知識養成も可能です。
●解答解説が詳しい問題集を購入し、初級から徐々に上級問題へステップアップして実力をつけましょう。
■数学
私立大学で出題されることの多い数学Ⅰは高校生全員が必修科目であり、新課程となってとりわけ目立った変更点はありません。数学Aについては『数学と人間の活動』という項目が追加され、『整数の性質』が外されています。また数学Ⅱの変更点はありません。他では数学Bの『ベクトル』や数学Ⅲの『平面上の曲線と複素数平面』が前回の改定で名称を消していた数学Cの項目で復活し変更となっています。数学は好き嫌いの分かれる科目で、皆さんの中にも受験校選択の際に、数学はできれば避けようと考えている人も多いはずです。とりわけ私立大学看護学部の受験は数学Ⅰもしくはそれに加えて数学Aで大半の学校が対応できます。いずれにせよ、専門学校から大学レベルまでの入試において数学Ⅰ、数学Aを克服することがまず重要です。特に看護系では国家試験で数学の基礎的計算力が近年必須となる出題が見受けられ、看護系学校ではその対策に苦労しています。数学も看護医療系学校での学習生活において大切である証です。数学は、テスト作成側(学校)にとって計算問題から文章問題まで様々な難易度の問題作成が可能です。それでは受験に向けて数学を効率よく勉強する上での注意点をあげてみましょう。
●公式やルールなどの決まりごとは覚え、まずは基礎力を身に付けましょう。続いて応用問題に手をつけ、最後に過去問題に取り掛かりましょう。基礎力が不十分だと応用問題や過去問題が解けず、逆に焦りの原因になってしまいます。
●公式の活用に関してサブノートを作成し、受験前でも見直しができるようにしよう。
●基礎力がある程度ついたら受験校の問題傾向を知り、類似問題と過去問題を何度も解こう。
●タイム計測しながら余裕をもって解答するトレーニングがこの時期は必須となります。